海外旅行時の医療費とクレジットカード保険:賢い備え方
マレーシア帰国後に高熱を発症し、海外で病気になった際の医療費は10割負担になることが多く、重篤なケースでは数百万円もの請求額が出る可能性があります。特にアメリカやホノルルでは脳梗塞手術で250万円以上、虫垂炎手術で250万円の医療費が一般的です。
海外医療費の実態
- タイ:虫垂炎手術 50万円(日本と同等)
- ホノルル:虫垂炎手術 250万円
- アメリカ:脳梗塞大手術で数百万円の請求が可能
したがって、海外旅行保険としては10倍以上の400〜500万円をカバーできるプランが望ましいと考えられます。
クレジットカードに付帯する海外医療補償
多くのカードは「利用付帯」型で、海外旅行費用をそのカードで支払うことで保険適用となります。
一方で「自動付帯」型はカードを所持しているだけで補償が受けられるため、手軽に備えられます。
自動付帯で高額保障のカード
カード名 | 補償上限(利用付帯) | 補償上限(自動付帯) |
---|---|---|
楽天プレミアムカード | 300万円 | なし |
JCB使用者支払型法人ゴールドカード | 300万円 | 300万円(自動付帯) |
エポスカード | 200万円以上 | なし |
ジャックス 横浜インビテーションカード | 200万円以上 | なし |
REXカード | 200万円以上 | なし |
無料カードで自動付帯の保障はほぼありません。年会費が必要なカードであっても、補償上限が100万円以下に留まるもの(MUFGスマートカードなど)は十分ではありません。
利用付帯型カードのポイント
- 旅行関連費用をそのカードで支払うと保険適用になります。
- カードごとに条件が異なるため、事前に規約を確認してください。
- 複数枚のカードを持つことで補償上限を合算できます(同一発行元で重ねても上限は変わらない場合があります)。
おすすめのカード構成例
楽天プレミアムカードとJCBゴールドカードを併用すれば、合計600万円の保障が受けられます。 さらにMUFGスマートカードで旅費を支払う場合は上限が700万円に拡張されますが、ポイント還元率が低くメリットは限定的です。
退職前・海外旅行頻繁利用者へのアドバイス
- 定期的な海外ショートステイ(補償期間通常90日)を予定している方は、自動付帯の保険があるカードを複数枚取得しておくと安心です。
- 単身・夫婦・家族で利用する場合、メンバー全員が補償対象となる最大公約額を持つカードを選びましょう。
- 国ごとの医療費相場に応じて複数枚のカードを用意すると、万一の場合でもカバー範囲が広がります。
結論として、海外で病気や怪我に遭遇した際には「自動付帯」型カードを中心に複数枚持つことで、医療費リスクを大幅に軽減できます。退職前にクレジットカードの保険内容を見直し、必要な保障額と条件を満たす組み合わせを検討しましょう。