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リタイア後に気をつけるべき趣味の✖︎ライン

退職後の趣味は老化や経済力などの理由で継続できるか不透明な部分がある。

例えばサッカーを友達とワイワイプレイするのが唯一の趣味という方だともし試合に参加できなくなるほど体力が落ちるとそこで趣味が無くなってしまう。

そうでなくても今住んでいる住宅の家賃が高すぎて田舎の方に引っ越さないといけなくなったら加入しているチームとお別れだ。

歳を取ってから新しい地で新しいチームに加入して馴染むのは難儀だろう。

団体競技で楽しむ相手がいなくなるとか体力が無くなるだけではなく経済的に苦しくなったら趣味が無くなってしまうケースもある、

例えばゴルフや海外旅行なんて金食い虫だ。

フィッシングでも近所の池でルアー釣りをやっているなら安上がりだが舟釣りがメインならそこそこカネがかかる。

テニスでも頻度や場所によってはコート代がバカにならない。

マラソンだって普段は練習だけカネが掛からなくても成果を発表するホノルルマラソン、フロリダディズニーマラソン、ロンドンマラソン、ローママラソン、パリマラソン、シドニーマラソンとエントリーして出かけていたらカネがかかる。

でもストイックなマラソンを本気でやっているなら高い目標は必要だろう。

クルマやバイクでもカスタム好きなら相応にカネがかかる。

一見カネがかからなそうな登山にしたって山に行くまでの交通費と宿泊費や高額な登山ブランドで機材を揃えていけばそれなりにカネがかかる。

冬山なんぞに登ろうと思ったら信頼性の高い登山機材を揃えないと危険だ。

毎度近くの高尾山に登っているならいいがそれでは面白くない。

多趣味だからひとつやふたつできなくなっても大丈夫と言っても全て同じような特性の趣味ばかりやっていると体力が無くなったり遊び仲間がいなくなった途端に趣味が全てできなくなりその後の人生が詰まらない。

そこで単独性、経済性、頻度、体力、季節性、環境の6つの項目で老後の趣味の継続性を考えてみたい。

単独性とは前述の通りひとりでできるか友達や相方が必要か団体に所属する必要かを表す。

経済性とはその名の通りお金がかかりやすい趣味かコスパがいいか。

但し人それぞれ経済力は異なり食事を削ってでもやりたいのか生活優先かの価値観によってもどのあたりでカネ食いな趣味かという線引きは変わる。

頻度は例えば経済的や物理的などの理由で月に1回程度しかできない趣味で他のほとんどの時間が何もせず耐え忍ぶ日々では辛い。

毎日楽しめるライトな趣味も欲しいところだ。

体力は前述の通り歳を取っても続けられる趣味だ。

単に体力だけではなく老化による反射神経低下で続けられなくなる趣味も含まれる。

季節性は頻度にも影響するが冬しかできないスキーや夏しかできない各地の花火巡りや夏祭り巡りなど季節頼りになる趣味でそれしか無いと他の季節は暇で仕方がない。

この項目だけは特殊で例えばアマチュアレーシングチームに加入しており春と秋は自動車レースを夏はサーフィン、冬はスノボーと四季を網羅してしまえば一年中忙しく問題ない。

最後の環境は今住んでいる場所を出て他の街に移り住んだ時に継続できる趣味かを示す。

例えば特定の都市にしか施設がない無いポルタリングとかクレー射撃とか逆に特定の川でしかできないイトウ釣りとか。

適当に思いついた3名のよくありそうな趣味の組み合わせでいい加減な空想で考えてみよう。

縦✖︎ラインの趣味の組み合わせだけではよろしくないという説明のため2022年現在に考えたフィクションであり実在する固有名詞も含まれますがあくまで空想です。

Aさんの趣味は友達と楽しむゴルフとカラオケと時折ひとりで出かける海外旅行だ。

年金もそこそこ貰っておりゴルフは月1~2回で普段は練習場かカラオケが主な趣味だ。

それに加えて海外旅行は季節ごとに出かけている。

これまでは楽しく老後生活を謳歌した。

2027年に発足した自民維新国民連立の積極財政政権でGDPギャップを越えて金融量的緩和を続けた。

しかし黒田氏からバトンタッチした新日銀総裁はコアコアCPIが5%を超えても長年のゼロ金利政策と不動産バブル崩壊のカギになった利上げに二の足を踏む。

2023年に起きたアメリカのアフターコロナショックであるコロナ金融緩和の物価高からFRBのスタートが遅れた急激な利上げで経済が一気に落ち込んだのを見ており日銀は一層消極的な動きになった。

前任の岸田元総理が日銀総裁に反リフレ派を選んでさえいればと目先しか見えない左派マスコミ御用聞き経済学者から文句が噴出した。

しかしこの利上げの消極さが功を奏してか新総理のアベノミクスを強化した経済政策は岸田政権が凹ませた若者の雇用も高値安定で好景気に昇給も徐々に追いついているので現役世代にとっては明るい未来の兆しが見えてきた。

一方で年金支給はマクロ経済スライド方式を採用しているので物価上昇に合わせて支給額も上昇すべきだった。

しかし年金への税金投下を良しとしないケチケチ財務省が難癖をつけては支給額を上昇するどころか支給開始年齢を年々遅らせる。

年寄りだけが日本経済から取り残された。

Aさんも経済的に苦しくなりゴルフは練習場通いはやめてプレイ回数を激減させた。

そして海外旅行は諦めた。

それでも彼にはまだ日々の楽しみであるカラオケがある。

グループの中でも一際に歌も上手く一目置かれているのでこれさえあればいい。

しかしみんなでワイワイやっていたビッグエコーのフリー代金も2025年には1回あたり1,400円から2,000円に2027年には2800円に値上がりした。

往復の交通費も含めて月に7-8回通うとカラオケ代ですら家計に打撃を与えた。

そこで安価なジャンカラかカラオケバンバンに主戦場を変えようとグループのメンバーに提案したがあの店の雰囲気と場所がいいんだと却下されてしまう。

比較的資産家が多いメンバーばかりで経済的に余裕があるのだろう。

それ以降人間関係がぎくしゃくし始めたのと経済的な理由でみんなの歩調に合わせられなくなり徐々にグループからフェードアウトしてカラオケもいかなくなってしまった。

彼の場合どれも経済的余裕がないとできない趣味だった。

Bさんはゴルフと野球とスノボーが趣味のアウトドア派でどれも気が知れた友達とワイワイやるのが楽しい。

ゴルフは誘われたらプレイする嗜む程度の趣味だ。

ゴルフ練習場にも通わず普段は野球漬けの毎日だ。

真冬になるとストーブシーズンなので長野まで出かけてスノボーをやっている。

宿泊は民泊やホステルなどを利用しても気にならない性格なのでお金もかからない。

しかし野球は65歳を越えて寄る年波には勝てず守備のミスによる失点が続いてレギュラーを降りた。

少しずつ膝が痛くなっているのでその影響もある。

関節にいいとテレビ通販の高いコラーゲンやコンドロイチンを試しているが一向によくならない。

2030年現在のテレビはバラエティだけではなくドラマですらスポンサー商品をストーリーの中に差し込むステルスマーケティングが当たり前になっている。

テレビ局の本業はVOD(ネット動画配信)へのコンテンツ提供の下請け業でテレビ放送番組は以前のラジオのような扱いに成下がっている。

視聴者はお年寄りだけでドラマでも高齢俳優の起用率が高くなり10分に1度は階段などで転んではコンドロイチンやコラーゲンを飲んでいる脚本だ。

階段の手すりも頻繁にアップが映りメーカー名が大きく表示される。

ドラマの中のテレビには夢グループの笑顔のふたりが常に映っている。

主人公の母親はいつもエクササイズマシーンのナイスディをやっている。

初代の母親役は草笛光子さんだったらしい。

駐車場が映ると主人公の息子がケルヒャーで車を洗っている。

主人公の妻のところにはジャパネットのスマホ訪問販売のお兄さんがやってきて雑談をしている。

ジャパネットのお兄さん役は毎回変わっているようだ。

そしてメガネを取る時には必ず「このハズキルーペがないと困るな」という台詞が入る。

最初は違和感があったがこんなパターンのドラマが繰り返し放送されるとBさんも刷り込まれてしまった。

子供は整形外科で診てもらえというが病院は大嫌いだ。

応援していた巨人の元エースの○野もS社のコンドロイチンを飲んで膝がよくなったとバラエティでいつも話しているので信じて飲んでいる。

当初はチームで補欠やマネージャーの真似事をしていたが自分が体を動かさないと楽しくないので徐々に試合から足が遠のき脱会はしていないが幽霊部員になってしまった。

次に冬のスノボーも膝の踏ん張りが効かず転びやすくなり諦めた。

ゴルフだけは若い頃から営業職の接待で鳴らしたシングルなのでコースを6km程度歩けばいいがそれも最近は膝が痛く厳しくなってきた。

そしてとうとう手持ちの道具もゴルフ5に売り払ってしまう。

気がつけば趣味が全く無くなり日がなぼーっとしている毎日になった。

Cさんは東京在住で月に数回の舞台鑑賞に出かける。

そして器用なので木材を買ってきて家具や雑貨作りと子供の頃からプラモデル作りも続けている。

たまにはコンクールなどにも出展して何度か賞も頂いた。

そんな生活も2022年に母が亡くなり長男として67歳で家を継ぐことになり高知県に戻ることになった。

すると舞台の公演は地方に滅多にやってこないので出掛けられない。

舞台は東京か大阪で地方の公演はほぼ無い。

たまに大阪まで1泊で出かけて大阪梅田芸術劇場などで市川正親のミュージカルを観る。

劇団四季のジーザス・クライスト=スーパースターの頃からのファンで当時人気があった鹿賀丈史ではなくのちに才能が認められる市川正親を見抜いた先見の明が自慢だ。

最近の円安をキッカケに海外部材インフレで金銭的な余裕も無くなり木工細工も材料が高いので作る作品数を減らした。

プラモデルは月に数個買っても数千円なので塗装して本格的なジオラマを作っている。

ある日飾る場所もなく押し入れにしまっておいたプラモデルをまんだらけという会社に就職した孫に勧められてヤフオクで販売したら思わぬ高値で売れてしまった。

ロシア軍のウラル自動車工場製の装輪装甲車に5万円の値段がついた。

ロシア軍の模型は全て売り払っていいと考えているのでこれで舞台鑑賞の軍資金になると喜んでいる。

また数十年前から貯めてきた積みプラにかなりのプレ値がつくことがわかったのでいくらでもそれらを売って新しいプラモを買う軍資金にできる。

木工細工もメルカリやヤフオクで自分と似たようなものを作って販売してしている人がおり売れそうな商品を考えるのが楽しみだ。

最近は戦車よりも女性フィギュアをリアルか漫画動画(=アニメ)っぽく塗るとかなりの高値で売れるらしいと知って喜んでいる。

ただ妻に制作現場を見られると恥ずかしいので空き小屋のはなれに専用の工作部屋を作ろうか悩んでいるところだ。

おかげで経済的には問題なく趣味を続けられている。

あくまで妄想による3名の趣味の話だ。

ちなみにアメリカはFRBの利上げでGDPマイナス成長に歯止めがかかりソフトランディングに成功すると予想しているのでこの空想のアフターコロナショックは自身の予想ですらない。

あとCさんをえこひいきしている感もあるが気にしないで欲しい。

お分かりの通り縦に✖︎のラインが並ぶと何かが条件で趣味が綺麗さっぱりなくなくなってしまう可能性がある。

だからAさん、Bさんより✖︎のラインがないCさんの趣味が継続性のバランスがいい。

縦✖︎ラインを作らない趣味のラインナップがもしかすると長生きの秘訣かも知れない。

そこで自分の場合も現在の趣味を並べて縦✖︎が並ばないかチェックしてみた。

歳を取りヨボヨボになって体力がないと厳しくなるのがポタリングと登山とジムだ。

アシスト自転車は結構な歳まで乗れるが反射神経がついていかず怪我をしやすくなる。

旅行も腰が弱くなれば長時間座席で座り続けるのは厳しいが数時間の短いフライトなら自力で歩けるまで耐えられそうだ。

他は大丈夫だろう。

単独性はあまり人と絡んで遊ぶのが好きでは無いので知人が居なくなって困るのは飲み会くらい。

カネがかかる趣味が半分近い。

カネを使わず時間を潰せそうなのは自転車と読書とネットで色々勉強したりブログを書いたりVODを観ることだろうか?

VODも月額料金がかかるがまさか月に数千円払えなくなるような貧困になったら趣味どころか生活維持の別の方策を考えなくてはならない。

季節性の趣味はないし移住してもできなくなるのは知人との飲み会で大して困らない。

今度どんな将来がやって来るかわからない。

多趣味だから老後は大丈夫と慢心せずにこんな表を作ってみて縦に✖︎のラインができないことを確認しておくのもいいのではないだろうか?

趣味をどの程度までお金をかけなくて続けられるか?

チームやグループでやっている場合に単独でも続けられるのか?

が価値観によって変わる場合もあるので趣味で○Xが固定というわけでもなく評価が個々で違うことも考慮しよう。

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