国民民主党が山尾志桜里氏と須藤元気氏の擁立を決めたようだ。
山尾氏といえば、保守層の多くがよく知る“反アベ”の急先鋒だった人物であり、「日本死ね」で流行語大賞を受賞したあの騒動の中心人物でもある。正直、あのフレーズ自体に私はそこまでこだわりはないが、不倫報道の後、相手の元妻が亡くなった件については、説明責任が果たされていないままなのは非常に気になる。
たしかに彼女は「憲法改正」には賛成の立場を取っている。だが、それは例外的な一点であって、それ以外の主張や政策スタンスは典型的な左派そのものだ。選択的夫婦別姓推進、ジェンダー政策、表現規制への慎重姿勢など、立憲民主党的な価値観を色濃く持っているのはwikiを見ても一目瞭然だ。
須藤元気氏も、立憲民主党出身で、明確な反原発・再エネ推進派だった人物。元格闘家という知名度はあるが、政治家としての実績や思想を見れば、保守層が支持できるタイプではない。
こうした人選に、保守層の失望は大きいはずだ。それを見越してか、玉木氏はおそらくChatGPTで壁打ちをして必死に理屈を考えたようで、以下の動画で言い訳とも取れる説明をしている。
私の推測では、理由としては「連合からの圧力があったこと」、そして「選挙後の国会運営や党体制を見据えて、一定の知名度や経験のある人物が必要だった」といったところだろう。国民民主党は玉木雄一郎氏と榛葉賀津也氏のツートップ体制で、それ以上でもそれ以下でもない構造。人材に厚みを持たせたかった、という思惑は理解できなくもない。
だが、選挙後の運営を考えて、保守票を失って選挙に負けるようでは、本末転倒もいいところだ。とくに山尾氏のような、立憲民主党的な「夫婦別姓改正法案大賛成」の人物を擁立すること自体、もはや「踏み絵以前」の話である。
個人的には、今回の人選で国民民主党は終わったと思っている。だが、投票先が本当にない。白票を入れるくらいなら、いっそ陰謀論を語るような党にでも入れてやろうか、という気分になっている(笑)
一部には、麻生太郎氏が動いて高市早苗氏を擁立してくれるのでは、といった希望的観測もあるようだが、仮に高市氏が総裁選で勝ったとしても、自民党内のリベラル勢力にまた押し切られて終わりだろう。
日本保守党は内ゲバで後退するばかり、維新の会は前原誠司氏を受け入れたことで一気に左旋回。このままでは、次の選挙で保守層の投票先は本当に消滅してしまう。
やはり、日本の保守層の受け皿を自民党ではなく、安倍晋三氏個人が一手に担っていたのだという現実が、いま改めて浮き彫りになっている。