いまや、AIによって人生を丸ごと偽装することが誰にでも可能な時代に入りました。
SNSで「架空の人物」を作り、写真・動画・経歴すべてを生成AIで偽装し、
超富裕層のように見せかけて恋愛詐欺や投資詐欺を仕掛けることすら、技術的には難しくありません。
例えば──
- 「10年間の実績ある投資家」としてのブログやSNSアカウントをAIで生成
- 日本の政財界の要人との“握手写真”すら捏造
- 高級レストラン・ホテル・クルーザー生活の動画も、すべてAIによる合成
- さらには、海外居住者や著名人になりすまし、Zoomでの会話さえボイスチェンジとアバターで完結
こんな世界で、果たして人間の目や勘だけで何が見抜けるというのでしょうか?
「AIに狙われる人類」が現実になる
テクノロジーは善悪のどちらにも使えます。
そして今、世界中で悪用のハードルが爆発的に下がりつつあることに注目すべきです。
- ネット証券の普及で投資詐欺の敷居が大幅に下がった
- 音声合成と動画生成の精度が高まり、“騙されて当然”の世界に突入
- 詐欺は立件が難しく、罰も軽く、実行者にとっては「割のいい犯罪」
このまま行けば、AIが詐欺・誘導・洗脳・信用操作に使われ、
しかも「誰も責任を取らない」──そんな世界になります。
もはや“国家”では止められない
日本政府が法整備で追いつくのは不可能に近く、
中国ですら「AIの暴走が政権リスク」と見なされれば封印に走る可能性があります。
AIはすでに国家単位の管理を超えており、
いま必要なのは、AI開発企業が自ら責任を持ち、グローバルに安全対策を構築することです。
AIから人を守るためのAIが必要だ
AIは人を騙すために使われるのではなく、
人を守るための“デジタルボディガード”として機能するべきです。
それはたとえば、以下のような形です:
- SNSやチャットで危険な会話を自動検出し、ユーザーに警告
- カメラや音声から「詐欺や押し売り」を察知して自動通報
- 怪しいURLや取引をブロック
- 詐欺師や詐欺文法のパターンを世界中で共有し、リアルタイムに学習・監視
- そして、これらを無料または原価で提供すること
これは水道や電気と同じ、**現代における「人間の安全インフラ」**です。
開発競争だけのAIは、いずれ封印される
もしもGoogleやOpenAI、Anthropic、Metaなどが開発競争にのみ目を奪われ、セキュリティ対策を怠れば──
やがて世界のどこかで、AIは「危険な存在」として封じられることになるでしょう。
それは国家単位では止められず、AIの信頼そのものが崩壊する可能性を孕んでいます。
私たちにできること
私は専門家でも政治家でもありません。
ただ、AI社会のこの危うさを知ったひとりの人間として、警鐘を鳴らしておきたいと思っただけです。
この文章が、どこかのメディアやインフルエンサーの目に止まり、
次の行動につながることを、ただ願っています。
AIが人類の希望になるか、破滅の種になるかは──
技術者や政府よりも、「社会がどうそれを使うか」にかかっているのです。
【使用自由・転載可】
この文章は必要であればご自由に加工・転載・引用してください。
少しでも多くの人の目に触れ、議論のきっかけになれば幸いです。
