X

ネット時代に失われた「体験」を取り戻す!体験テーマパーク型ビジネスの可能性

先程、2025年8月17日放送分の「がっちりマンデー!!」をTVerで観ました。

そこで紹介されていたのは、高級美容ブランド ReFa(リファ) の戦略。年商718億円を誇り、ドライヤーやシャワーヘッドなどを全国3,200の温浴施設やホテルに納品しているそうです。

施設側にとっては「ReFaを試したい若いお客様が集客につながる」し、利用者にとっては「実際に使って良ければ高くても買ってしまう」――まさに 体験が購買に直結するモデル です。社員の方の言葉を借りれば「お風呂用製品は体感して初めて良さが分かる」。評論家のエミン氏も「この製品はデザインが良いので施設の格が上がる」と述べていました。

この話を聞きながら、私はふと過去にChatGPTとビジネスの可能性を考えていたときのことを思い出しました。あの時も「体験を軸にしたビジネス」が有力だという話が出ていたのです。当時はVR体験などが例に挙がってピンと来なかったのですが、いまこうしてReFaの事例を見ると納得感があります。

体験が減っている時代

ただ、現代はむしろ「体験の機会」が減ってきているのではないでしょうか。

  • 家電量販店が衰退し、ネット通販が主流になったことで、実際に製品を触って試す機会が減った。
  • 書店で本をパラパラめくって内容を確認して買う、という体験も減っている。
  • 食品でもデパ地下やスーパーでの試食販売が縮小しつつある。
  • ゲームソフトも昔は店頭に試遊台や体験版discがあったが、今はダウンロード販売中心で、事前体験はPVやYouTube頼み。

私自身、数年前にMeta Quest 2 というVRヘッドセットを買うときに迷いました。理由は単純で「実際にどんな体験ができるのか分からなかった」からです。もし家電量販店に体験コーナーがあれば、迷うことなく購入していたはずです。

QOLを上げるには「体験」が不可欠

最近「QOL(生活の質)を上げよう」という言葉をよく耳にしますが、冷静に考えると QOLを本当に上げるには、自分に合った製品やサービスを理解することが欠かせない のではないでしょうか。

どんなに良い商品でも、自分に合わなければ無駄になるし、逆に「体験してみて自分にピッタリ」と分かれば多少高くても欲しくなる。

だからこそ「体験できる場所」が重要です。ところがネット通販全盛でリアル店舗が減ることで、この大切な「体験」が失われつつあるのです。

体験テーマパーク型実店舗

ここで私が考えたのが、体感しないと分からない様々なジャンルの商品を一堂に集め、自由に試せる体験型店舗 です。

しかもこれは単なる店舗ではなく、「体験テーマパーク」として認知されることを目指す のがポイントです。

コストコが「買い物」以上に「テーマパークのようなワクワク感」を提供しているように、この店舗も「行くだけで楽しい場所」として機能させます。

  • 最新美容機器、オーディオ、寝具、VR機器、キッチン家電など、五感で違いを感じる商品を揃える
  • 来店者は自由に体験でき、良ければその場で購入、もしくはネット購入と連動
  • 収益源は「メーカーからの体験広告料」と「店舗での販売収益」
  • 一定の集客に成功すれば「コストコ型の会員制」に移行し、安定収益と特別感を確保
  • さらに「ジャパネット型のアフターサービス」まで担うことで、購入後の顧客満足度を高める
成功のカギは「体験+遊び心」

非常に今の時代にフィットするということです。

ネットが当たり前になったからこそ、「リアルで体験できる場」には逆に強い価値があります。

ただし、成功するためには次のポイントが重要になります。

  1. 扱うジャンルの見極め
    音、香り、触感、温度、着心地など「五感で違いを感じる商品」に絞る。
  2. 体験の演出
    単なる展示ではなく、驚きや感動を演出する“遊び心”を取り入れる。
    → これが「テーマパーク」としての魅力につながる。
  3. メーカーとの収益分配モデル
    「体験だけされてネットで買われる」リスクを避けるために、広告料・販売連動・会員制度をうまく組み合わせる。
  4. リピーター施策
    季節ごとのイベント、新製品の先行体験、会員限定ショーケースなど「また来たくなる仕掛け」が不可欠。
おわりに

もし本当にこのような「体験テーマパーク型店舗」ができたら、私は間違いなく行きたいと思います。ネットでは分からない新しい商品と出会えるし、自分に合った製品を見つけて生活の質を上げられる。

結局、人は「体験して欲しくなる」もの。

それを支えるビジネスは、今の時代だからこそ新鮮で、そして強い説得力を持つのではないでしょうか。

Categories: ニュース
おーら: