かつてプラチナは「白い金属の王様」と呼ばれ、金よりも高い価格で取引されていました。
しかし今、その立場は逆転。価格は金の半分以下になり、「高級工業素材」というイメージが強まっています。
では、プラチナが再び金を超える日は来るのでしょうか。
その可能性と条件を、現状の市場データと将来シナリオから考えてみます。
1. なぜプラチナは安くなったのか?
一番の理由は「需要構造の変化」です。
かつてのプラチナは宝飾品需要が中心でしたが、今は自動車の排ガス浄化触媒向けが主力。
- 宝飾需要の縮小
ホワイトゴールドや銀と見た目が似ていること、若年層でのブランド力低下が影響。 - 工業需要の偏り
自動車用触媒への依存度が高く、EV化で長期的には需要減の可能性。 - 投資需要の弱さ
金のように「有事の資産」としての歴史的地位が薄く、価格の支えが弱い。
2. 価値を取り戻すための方向性
プラチナが再び脚光を浴びるには、「独自性」が不可欠です。
宝飾分野での差別化
- ナノ加工で独特の輝きや色味を持たせる
- 変色しにくい表面処理や抗菌性などの機能性追加
- 「機能美」と「希少性」を打ち出すブランド戦略
新しい工業用途の開拓
- 水素燃料電池の触媒(金属としての特性を活用)
- 医療器具のコーティングや抗がん剤成分
- 高耐久性の産業用部材
政策による需要の固定化
- 環境規制や国際規格でプラチナ使用を標準化
- 水素インフラ分野での使用義務化
3. 市場シナリオを描くと…
- 短期(〜5年):新デザインの宝飾製品や投資向け商品の強化
- 中期(5〜10年):水素燃料電池や医療分野での需要拡大
- 長期(10年以上):国際規格や政策で使用が義務化され、需要を下支え
4. 価格を動かす「意外な起爆剤」
技術や政策以外にも、意外な形で価格が動く可能性があります。
それは「文化的ブーム」です。
例えば、世界的なハリウッドスターやインフルエンサーがプラチナのネックレスや指輪を愛用し、その様子がSNSやメディアで広まる。
こうした現象は過去に日本でもありました。
木村拓哉さんがロレックス・エクスプローラーIを着用していたことで、市場価格が跳ね上がったのは有名な話です。
もし10人ほどの世界的影響力ある人物が同時期にプラチナジュエリーを話題にすれば、
「希少性(金の1/15の埋蔵量)」を背景に、価格が大きく動く可能性は十分にあります。
まとめ
プラチナが再び金を超えるには、実需の拡大と文化的話題性の両輪が必要です。
技術革新や新用途開発で需要を広げつつ、ブランド価値を高める戦略が成功すれば、再び「白い金属の王様」に返り咲く日が来るかもしれません。
おーら
もしかすると今の7000円台の高騰はどこぞの勢力などがセレブリティキャンペーンを展開させるために保有数を増やしているのかもしれない。但しそうではないかもしれないので、もし飛びつくにしてもプラチナをインフルエンサーが身に着けだしたというニュースが出始めてからでも遅くない気がする。それにプラチナ特有の表面加工技術が創出されない限りホワイトゴールドとの差別化が図れないので貴金属としての地位向上は難しい気がしている。だから自身が生きているうちにプラチナの相場が爆上げも難しそうなので保有量はごく僅かだ。