LOH症候群が発症して8年経過した。
これまでの経過で、発症の原因となったであろう育毛剤について考えてみた。
若年性脱毛症
若い頃から抜け毛が多くて気になっていた。
体毛は標準より少し多めで、精力も強めだったため、男性ホルモンが人より高かったと推測する。
そのような身体状態なのにLOH症候群になるとは思いもしなかった。
ミノキシジル
2008年頃40歳の時、髪を洗うと抜け毛が激しく、リアップが発表される前にネットで見つけたロゲイン(ミノキシジル配合)を使い始めた。
ロゲインは医師も認める薄毛対策の塗り薬で、現在ではAGA治療薬として有名だ。
当時はミノキシジルのAGA治療という概念がなく、血行促進による育毛を主張する製品が多かった。
ミノキシジルは血管拡張薬で、高血圧治療薬としてファイザーが開発したものだ。
飲用で効果があった人から塗布薬としてロゲイン(海外)・リアップ(国内)が販売されるようになった。
実際にロゲインを使うと、毎日頭皮に塗ると痒みやフケのような乾燥感が強く、肩に落ちてしまうため不快だった。
平日は夜に塗り、朝にシャンプーしていたが、3ヶ月ほどで使用を中止した。
プロペシア
その後、経口薬として有効性が認められたフィナステリド(プロペシア)を試した。
フィナステリドは前立腺肥大症や前立腺癌の抑制作用を持つ成分で、男性脱毛の主因であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑えることで抜け毛を防止する。
2008年頃に使用開始し、抜け毛が大幅に減少したことは実感できた。しかし、副作用として勃起不全や射精不全が出現。
7ヶ月間は続けていたが、8ヶ月目で服用を中止した。
LOH発症
プロペシアの使用開始から1年半後にLOH症候群(男性更年期障害)が発症した。
LOHは遊離テストステロンが低下することで起こるとされ、一般的にはストレスが原因と考えられる。しかし、その頃は仕事・プライベートとも悪くない時期だった。
フィナステリドはテストステロンと5α‑リダクターゼによって生成されるDHTを抑制するため、結果として遊離テストステロンの低下に寄与している可能性がある。
医学的にはフィナステリドとLOH症候群との因果関係は証明されていないものの、私の場合勃起不全を経験したことから育毛剤が影響したと疑っている。
ロゲインに含まれるミノキシジルは血管拡張薬でホルモン作用は考えにくいため、フィナステリドがLOH症候群を早めた可能性が高い。
薄毛治療にはフィナステリドやデュタステリドが有効だが、男性更年期の診断時には経口育毛剤の使用歴や副作用(勃起不全・乳房腫大など)を医師に確認し、データ収集を行うことが重要である。