これまで退職後にバンコクかクアラルンプールへ移住することを検討してきましたが、実際に4都市(バンコク・クアラルンプール・セブ・バリ)のデータを比較し、どこが最適なのかを考察しました。
データの出典は記事内で明示されている通りです。赤字で表示された項目は、4都市の中で有利と判断したものです。なお、これらはインターネット上で確認した情報に過ぎないため、正式な数字や詳細についてはご自身で調べることをおすすめします。
長期滞在を考える上で、まずはビザが取れるかどうかが重要です。
– ワーキングビザ/就学ビザ:比較的取得しやすいですが、リタイアメント向けの特典はほとんどありません。
– MM2H(マレーシア):年齢制限なしで10年間滞在できる「神ビザ」。ただし、50万リンギット(約1500万円)の費用と月30万円程度の収入が必要です。
– フィリピン:35歳以上は預金600万円(50歳未満)または240万円(50歳以上)が条件です。
– インドネシア:年齢55歳以上で、月15万円の収入と5万円の家賃が必要です。
– タイ:以前は1年更新でしたが、2024年から10年更新となり、預金額が300万バーツ(約1000万円)に増加しました。
マレーシア・フィリピンは比較的取得しやすいですが、インドネシアとタイは55歳以上または50歳以上の制限があります。若年層であれば就学ビザやワーキングビザでも移住が可能です。
都市規模を把握するために、人口密度(1 km²あたりの人)を比較しました。
– バンコク:5,251 人/km²
– クアラルンプール:6,995 人/km²
– セブ:671 人/km²
– バリ:730 人/km²
– 東京23区:15,073 人/km²
バンコクとクアラルンプールは東京近郊の都市と同程度で、混雑感があります。セブ・バリは日本の田舎に近い密度です。
– 食費:現地料理を中心にすると、バンコクとバリが最も安く、日本価格の1/5程度。
– タクシー:全都市でやや高めですが、バリは特に安価です。
– 航空運賃(ANA基準):セブ・バリが安く、クアラルンプールが最も高い傾向があります。
– クアラルンプール:無税
– バンコク・セブ・バリ:約10%
消費税の負担を考えると、クアラルンプールが有利です。
高級マンションタイプで比較すると、順にバンコク、クアラルンプール、セブ、バリとなります。ただし、物件の条件やロケーションによって大きく変動します。日本語対応の不動産サイトを利用すれば、さらに安価な物件が見つかる可能性があります。
4都市とも日本よりは安価ですが、回線品質に差があります。
– バンコク・クアラルンプール:比較的安定
– フィリピン・インドネシア:接続が不安定なケースも報告されています。
タイとマレーシアは医療技術・費用ともに日本に近い水準です。
フィリピン・インドネシアでは大病時の対処が不安定な可能性があります。
– バンコク:圧倒的多数
– クアラルンプール:多い
– セブ・バリ:少ない
日本料理を頻繁に楽しみたい場合は、バンコクやクアラルンプールが選択肢になります。
– マレーシア:70%超
– タイ、インドネシア、フィリピンの順
自家用車やバイクの普及度は国ごとに大きく異なります。
日本のように水洗式が一般的で、ウォシュレット付きの住宅も増えています。
フィリピンでは紙を使用する文化が根強く、洋式便座がないケースもあります。
仏教・キリスト教は生活に大きな影響はありません。イスラム教圏でも断食(ラマダン)はあるものの、外食業界は店舗を閉じる場合があります。
– マレーシア・フィリピン:英語が通じやすい
– それ以外は現地語(タイ語・インドネシア語)が主流です。
英語力があるとコミュニケーションが楽になります。
– 医療:50〜70歳まで東南アジアで、70歳を超えたら日本へ戻る選択肢も検討
– トイレ・生活環境:適切な住居を確保すれば清潔さは維持可能
– 人口密度:セブ・バリは日本の田舎に近い密度で、生活感覚が異なる
– 車社会:バンコクは政府がコンパクトシティを推進、クアラルンプールは自動車依存が高い
上記はネット情報とデータに基づく一例です。実際の移住前には最低でも1か月以上滞在し、現地の状況を直接確認することを強くおすすめします。
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初めまして
昨日このブログを見つけて、最初から一気に読んでいます。
色々な数字をきちんと調べて検討しているのがとても為になります。
マレーシアには数年前に滞在したことがあるので、知っていることを少し。
マレーシアは2015年から消費税に相当するGSTという税金がかかるようなりました。
税率は6%です。また、年々物価が上がっているようで、
生活が苦しくなったリタイヤ組の帰国が多くなっているようです。
イスラム教は別に生活に関係ないと思いきや
アルコールが高かったり、豚肉が手に入れづらかったり
流通しているものはハラル認証されたものが主流なので、
タイなどに比べて商品の多様性が低い気がしました。
また、1日6回お祈りをするのですが、そのお祈りの時間を知らせるアザーンという
モスクから流れる歌のようなものが、住む場所によっては結構うるさかったり
地味にストレスがありました。
実際に現地に行かないとわからないことも多いと思いますので
現地滞在レポートを楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
マレーシアには消費税が導入されていたんですか。
勉強になります。
物価が上がるのは年金で生活する移住組には厳しくなっていきそうですね。
逆にその国の不動産投資やローリスクな投資を勉強すれば不労所得で
食べていくこともできそうです。
マレーシアは食生活で他の国より少し苦労しそうですね。
ただ定期預金の金利がタイよりいいので悩みどころです。
おっしゃる通りで現地に行かないとわからないことが多いので
退職したらできるだけ早くタイとマレーシアには行くつもりです。