統合型リゾート(IR)整備推進法案が衆院で可決されたことについて考える際、パチンコ依存症への危険性を懸念する声も大きい。特に新たなギャンブル環境が広がれば、過去の経験から「ゲームに没頭した時の快感」を説明する当事者の視点が重要だ。
パチンコ依存症からの脱出体験
約8年前までパチスロで月100万円単位の資金を失った筆者は「フラッシュやパトランプの演出」に次第に囚われたと語る。特にペガサスやトロピカーナといった人気機種では、当選時のドーパミン分泌が強化されていたという。
依存症のメカニズム分析
1.5号機時代から現在に至るまで、パチンコメーカーは「勝利体験」を意図的に設計。心理学者やカウンセラーとの協力で快楽中枢を刺激する演出が進化している。
– ハマりトロピカーナの遅延当選
– アラチャンのパトランプ優越感
– 吉宗シリーズの窓開く瞬間
退路への苦闘と教訓
病気による身体障害で音光演出に耐えられなくなったのが脱出要因。しかし「勝てないゲーム」という事実を理解した上で、定期的に小額で遊ぶ習慣が形成される前に介入が必要との指摘。
新規ギャンブルへの懸念
IR導入後想定される課題:
1. カジノゲームの認知度向上により「ドーパミン覚醒」層の拡大
2. 国営カジノが未経験者を誘引する可能性
3. パチンコ依存と同様に「勝利時の快感」で長期的に資金を失う構造
予防策への提言
– 健全な遊び方の教育プログラム実施
– 飲食店との連携で賭博場内での飲酒制限
– 依存リスク早期検知システムの導入
結論として、勝ち目ゼロのギャンブル環境では「最初の一回」さえも危険である。特に高齢化社会において、老後の貯金を消し尽くす事例が増える懸念は深刻だ。