AI音楽は初期の頃に動画のBGM用に少し触っただけで、その後はほとんど気にしていなかったのですが、いまやここまでの完成度で作れることに驚かされます。
収録されているのは、50代・60代にとっては懐かしい雰囲気ながらも、実際には聴いたことのない曲ばかり。ジャケットの作り込みが素晴らしく、クルマで聴くシーンを想定したデザインや、当時の車の外観、ボーカル女性のファッションや髪型まで細部にこだわっているのが伝わります。ルッキズム全盛期なのでこのルックスでこのクオリティでアルバムが出ていたら、間違いなくスマッシュヒットしていただろうと思います。
全曲は聴いていませんが、どの曲も1980年代のシティポップスそのものの雰囲気で、メロディも安定しており「ハズレが少ない」という印象です。
以前から、あいみょんの曲には80〜90年代のメロディをAIモデルに取り込んで生成したような楽曲が多いと感じていました。もちろん彼女が曲を作り始めた頃にはAIは存在していませんが、もし90〜2000年代の音楽スタイルを学習させたAIで新曲を作り、それをアレンジして発表すれば、ストライクゾーン世代に刺さりヒットを連発するのではないかとすら思います。
どの世代にもその時代、時代に流行った音楽スタイルがあります。
著作権の問題がどこまで影響するかは分かりません。ただ、「マドンナたちのララバイ」と「ファイナルカウントダウン」のように明らかに似すぎなければ、ある程度はクリアできるのではないかという気もします。
――そんなことを考えさせられるAIアルバムでした。
そうそう、当時はまだCDではなくレコード盤からカセットテープへダビングして車のカセットデッキで聴く感じでした笑