飛蚊症がひどくなっていたので、網膜剥離を疑い眼底検査をしてもらった。
そのときに、緑内障の疑いがあるということで2回の通院を経て、左目が現在進行形の緑内障、右目はまだ症状はないが将来的に緑内障になる可能性が高い神経の状態だという診断になった。
まいった。
白内障ならレンズを入れる手術をすれば濁りが消えて見えるようになる。
しかし緑内障は、眼圧の上昇などによって視神経が障害されて視野が欠けていく病気で、いったん欠けた部分が回復することはない。
ある種、進行性の不治の病だ。
治療は眼圧を下げて進行を遅らせることしかできない。
現代医学では、視神経を再生させたり、欠けた視野を取り戻したりする有効なエビデンスはまだない。
眼圧を下げるにも点眼薬での対応には限界があり、薬物療法にも副作用などの制限がある。
それでも、まずは目薬で眼圧をコントロールし、必要に応じてレーザー治療や手術(たとえば線維柱帯切開術や最近注目されている低侵襲緑内障手術=MIGS)で進行を抑えていくしかない。
これはまいった。
視神経が薄くなっていたという分析画像を見せてもらったときには、「そうなの?」くらいの感じだった。
しかし視野検査を受けたとき、左目の上部にあまり点がつかないように感じており、検査後に画像で右下(画像は反転しているので実際は左目の上部)の視神経がかなり薄くなっている検査結果と合わせて説明を受けると、さすがに怖くなってきた。
医師からも、光が出ているのに左上周辺がかなり反応できていないと指摘される。
ただ、普段の生活では普通に見えているように感じる。
これが緑内障の怖いところで、視野が欠けていると自覚する頃にはかなり進行していることが多いらしい。
だからこそ早期の検査が大切で、できれば理由をつけてでも40歳を超えたら隔年くらいで眼科を受診し、まずは眼底検査で視神経乳頭の陥凹(カップ)が大きくなっていないかをチェックしてもらうのがよいと思う。
飛蚊症があるなら、「増えてきた気がする」と言えば診てもらいやすいだろう。
問題なのは、企業の健康診断や国保の特定健診には、視野検査や眼底検査など目の詳細な検査が含まれていないこと。
確かに視野検査は20分くらいかかるので健診で実施するのは無理だろう。
そして、緑内障は自覚症状が出る頃にはすでに進行していて、取り返しがつかない段階で見つかることも少なくない。
老化で耳が遠くなるのは仕方がないし、歯や歯茎が悪くなって咀嚼力が落ちるのもある程度受け入れているが、視野が欠けたり視力が落ちていくのは、やはりかなり辛い。
仕方ないので、真面目に眼科に通って定期的に検査を受け、効果が限定的だとしても眼圧を下げる目薬を使うしかない。
難しいのは、眼圧がそれほど高くもない(正常範囲内)ので、本当に眼圧が原因で視神経が障害されているのかは分からない点。
ただし、日本人には「正常眼圧緑内障」が多く、眼圧が正常でも視神経が徐々にダメージを受けていくケースは珍しくないという。
元々は右目の飛蚊症が鬱陶しくて眼科に行ったのに左目がやばいとか、検査してみないとわからないものだ。
そしてまた持病がひとつ増えてしまったようだ。。。。