新総裁の経済政策を素人が読み解いてみた

総裁選でメディアが盛り上がっている。

17日告示、29日投開票の予定だ。

岸田さん、高市さん、河野さんの政策がポツポツと出始めている。

国にとっては大切である国防や思想は封印して経済政策だけをピックアップしてどの世代に誰がいいのか勝手に考えてみた。

別に経済学者でも経済評論家でもない弱小投資家なので一個人としての意見として聞いていただきたい。

まず直近のアフターコロナは誰がやっても接種済みにインセンティブ、困っている人に給付金あたりしか無いだろうからそれ以降の経済政策が焦点だ。

分かりやすいところから高市さんはアベノミクス、量的金融緩和政策を引き継ぐ。

なおプライマリーバランスの黒字化目標を凍結して更なる財政出動をかけインフレ率2%を目指すと明言している。

一方で河野さんは量的緩和には言及していないし彼の信条から小さな政府なので緊縮政策を目論んでいるだろう。

目指すはデジタルとグリーンイノベーションで民主党のバイデンと同じく持続可能エネルギーや環境ビジネスを強化する。

岸田さんは所得倍増計画だ。

具体的には四半期開示と経済社会ルールの見直しで大企業の余剰金を国民に分配して景気を引き上げようと言う考えだ。

さて3人の経済政策が国民のどの世代に向いているだろうか?

まず高市さんのプライマリーバランス黒字化のリミッターを外して財政出動するのはギャンブルだ。

しかし成功すれば出口戦略の糸口となりえる。

過剰な財政出動は失敗すれば円安による材料価格高騰の物価高で酷いことになるか、成功すればうまく波に乗って2%のインフレを発生させられ税収アップで実体国債700兆円の返還目処も立つ一か八かの賭けだと考えている。

量的緩和拡大のリスクファクターは円の信用低下による暴落だ。

麻生さんの発言を聞いていても為替リスクでプライマリーバランスからはみ出さないのだと思う。

そもそも量的金融緩和はデフレ経済で金利がゼロになってしまったのでこれ以上手が打てないと考え出された経済政策であり劇薬でもある。

バブル崩壊後のいわゆる失われた20年と民主党政権の失策によるトドメを撃たれて上昇しきった失業率をここまで下げたのは量的緩和政策のおかげ。

しかし劇薬なので徐々に身体を蝕んでいる。

量的金融緩和政策をざっくり説明すれば、

政府が国債を発行し銀行が買う。

通常で銀行は証券会社や投資家に売りファンドに組み込んだり個人投資家が保有したりする。

一方で銀行が買った国債の一定量を日銀が引き取って日銀内にある各銀行の普通預金残高を増やして準備預金とする。

銀行から見れば国に預けた利回りのある定期預金が日銀の普通預金に変わるだけなので全然嬉しくない。

だからこの準備預金を銀行運営に必要な義務として法制化しているので国債を買わなきゃ準備預金が増やせないように縛っている。

そのおかげで国債が消化できる。

国はこの仕組みのおかげで税収の倍額の予算をつけ膨張の一途を辿る社会保障費や医療費を捻出し、市場に通貨が増えてその価値を下げデフレを押しとどめ流入量によってはインフレ傾向に進む。

逆説では医療費と社会保障費が膨張しすぎたのが量的金融緩和のせいという意見もあるだろう。

仕組みはこんなところだろう。

超過準備預金と金利を問題視する意見もあるがそんな事は些末で日銀購入分は口座残高を増やして国家予算にすり替えているだけなので個人的には海外から見て流通量を好きに増やしている国の通貨の「円」の信用がどこまで続くかにかかっていると思う。

経済的な信用は多数の国との相対関係であり米国だって似たような量的緩和を続けているし簡単には分析できない。

それでも対外的に「国債は必ず返す国の借金だ。」というファイテングポーズを取らないといけない。

借りたものを返すというのは資本主義の大前提であり信用のひとつ。

借金を返すと言っても相手は子会社のような日銀内の口座残高をチョチョイと減らすだけなのでどーでもいい気がする、なんて言っちゃあお終いだ。

その一方で債務残高がGDPの倍まで膨らんで対外経済信用が低下しているのも事実で国債の格付けは徐々に下がっている。

量的金融緩和という劇薬の副作用のひとつだ。

国債の半分くらいは返す気もないのでレーティングと実体は異なるから大丈夫と軽んじる経済学者もいるが個人的にはこれが経済破綻のトリガーになる予感がしている。

外国の投資家が判断するのは実体よりもレーティングだろう。

これまで通りの量的緩和を続けて緩やかなデフレを続けていくといずれ日本のGDPがインドネシアなどの他国に追い抜かれて国際通貨としての円の影響力が低下していく。

それこそジリ貧でにっちもさっちもいかなくなるのは目に見えている。

だからどこかで緩やかなインフレを引き起こして景気を上げて税収増やし量的緩和の出口戦略の道筋をつけるしかない。

ただ税収も急には増えないのでその間の国の予算の捻出と国債発行額のコントロールがむちゃくちゃ難しそう。

失敗すると一気にアンコントローラブルなインフレに傾く。

プライマリーバランス黒字化目標でたまたまうまく回っている日本経済を下手にいじって大混乱させて責任を取りたくない役人がとにかく多いのだろう。

あと20-30年で亡くなる人ならその先の日本なんてどうでもいいから直近でそんなリスクの高い賭けに出るな!と役人同様に思うだろうが若者にとっては今のところこの賭けに乗るしか道がなさそう。

だから若者は即効性が期待できる高市さんを支持するのが正解ではないかな。

あと資金を全ツッパで日経平均一点賭けの方も高市さんだろう。

次に河野さんだが彼の経済政策はどちらかといえばバイデン大統領に似ていて環境問題やエネルギー問題やEVに投資しこの辺りを次世代の雇用に掘り起こそうという政策に捉えた。

環境ビジネスを営んでいる人にとっては嬉しいかもしれないが電気代は跳ね上がり現在のレシプロやハイブリッド自動車産業はトヨタ社長の懸念する通りに低迷するだろうし火力発電やそれに関連する企業も厳しくなる。

我が愛知県なんて地方税収が減り一気に貧乏県になりそうだ。

直近を考えたら成果が上がるまで当面デフレ基調で沈んでいくと予想される。

10年先、20年先に結果が見えるテーマでありその頃には環境問題のレギュレーションをまた欧米が都合よく書き換えてしまっているかもしれない分野を追いかけるのはリスクしか見えない。

むかしの日本車の輸出時の排ガス規制との戦いの歴史を知らんだろう?自分も知らんがw日本車いじめは苛烈を極めたようだ。現代のゆとりやら働き方改革の蜂蜜漬けの日本人に商売先がコロコロ変えられるルールを相手取って忍耐強くビジネスができるのか?

欧米に遅れを取ってしまった分野で今更挽回しようとしても厳しいし当面の成果も出てこない。

やるならもっと先回りしてバイオビジネスや食糧問題ビジネスなどに投資すべきではないかな?

それとも世界のレギュレーションを作る側に回る活動をしよう。

どちらにしろ小さな政府で財政出動も少ないので規制緩和中心で日々省庁相手の戦いになり他の政策がおざなりになりそう。

戦い続けてくれればいいが飽きて投げ出しそうな気がしているw

量的緩和拡大よりは堅実的だが即効性はないし一旦沈めた日がまた昇るだろうか?

だからキャッシュを取り崩して生活している人にとっては嬉しいが若者にとって未来は暗雲立ち込めそう。

若者人気だが経済政策は逆だと思う。

せめてアベノミクス並みの量的緩和を続けてくれればいいが財政出動は緊急時のみと明言していたので強い緊縮経済政策に向く可能性が高い。

河野さんは主義思想を隠して総裁選に臨んでいるくらいなので経済政策も高市さん寄りに変節するといい。

現状の政策ならインフレは無さそうなので支持すべきなのはあと20年程度を資産取り崩しで生き延びればいい人というお年寄りに向いている。

あとはSDGs支持者とか主に環境ビジネス企業に投資をしている方もこちら。

最後の岸田さんの所得倍増計画の根幹は企業の余剰金を労働者に分配させようとする考えだ。

以前自分も思いつきTwitterで呟いていたが結局企業から吐き出させるいいアイデアが思い浮かばなかった。

企業も老人がお金貯め込む理由と同じなので日本の明るいビジョンを見せなければ無理だろうしオールドメディアがそれを必死に阻んできた。

「企業よ、余剰金を社員にもっと分配してくれ!」と政府が叫んでも聞く企業があるわけがない。

もし法改正して企業が余剰金を貯められないようにしたら社員の給与を増やすよりさっさと設備投資やキャッシュ以外の資産に変えてしまう。

経営者なら一旦大きく上げた給与を今度は業績が下がったからまた下げるのは難儀だが設備投資ならいくらでも調整が効くので使いやすいと考える。

それに上場企業なら社員よりもまずは株主への配当だろう、普通。

そんなこともわからない企業の株価は奈落の底に落ちていくぞ。

結局労働者にお金は回ってこないしそんなうまい手があればこれまで誰かがやっている。

そしてそんな法改正を経済3団体に呑ませる代わりの飴玉を準備できるとも思えない。

絵に描いた餅だ。

万一うまくいったところで余剰金を放出できるのは大企業なので潤うのは大企業社員だけ。

曲がりなりにも資本主義国家の日本で企業の余剰金を国が奪い取り国民に公平に分配する社会主義のような野党(野盗)が大喜びしそうな法律が作れるわけもない。

前述の銀行の準備預金を維持するために国債を買わせる手段と似た方法でもあればいいが金融業界は国が管理をする必要があり金融庁がお上のようなものなのでコントロールしやすいが自由市場の国家介入は社会主義化の元凶になる。

大きく掲げた四本柱のプラカードも現実はアベノミクスの継続に落ち着くのだろう。

だから岸田さんもインフレNGの年金暮らしタンス預金のお年寄りが支持するといい。

各総裁候補の経済評論家の評価は一切聞いていないので頓珍漢な部分もあるかもしれないが今のところこのように読み解いている。

もちろん中国の国土拡大に対抗できる国防やようやくここまで進めた韓国との縁切りを進めたい保守系なら高市さん一択だし野党支持者で日本が中国の子分にでも成りたいなら出身がハト派で親中の宏池会の河野さんや岸田さん支持と考えているかも知れないが国政はそれほど単純なモノでもない。

個人的には以前の記事の通り菅さんにあと1期続けて欲しかったけれどその芽が無くなった現在では最初は目立とうと色々打ち出すが結局諦めて安倍さんの経済政策をそのまま維持しそうな岸田さんが結局のところ安牌な気がするw

外務相と防衛相はものが申せる小野寺五典さんとか岸信夫さんあたりに任せて内政には世耕さんでも入れておけば何とかなりそう。

あと年功序列順繰り大臣なんてやっている余裕ない国なので次世代の総理候補を育てるために決して若くは無いが小林鷹之さん、安藤裕さん、木原誠二さん、城内実さんあたりに大臣ポストを用意しよう。

政局も岸田さん有利前評判で日経平均株価も徐々に上昇しているのではないかと。


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コメント

  1. パルタ7 より:

    こんばんは。
    自民党総裁選、本日(9月16日)ギリギリになって、野田聖子氏が出馬表明をしました。これで候補者は4人。1回目の党員投票、2回目の議員投票でも決着がつかず、上位2名による決戦投票になりそうな気配となってきました。私は野党支持者なので、高見の見物ですが、話し合い決着の談合よりも遥かに面白い。自民党総裁=日本国総理大臣なので、大きな関心を持って総裁選の行方をも守りたい。

    ところで、朝鮮半島を38度線で分けられている韓国と北朝鮮が、弾道ミサイルのSLBM発射を実施し、後者の弾道ミサイルは日本の排他的経済水域に着弾したとの報道、これは我が国の防衛にとって脅威になりかねない。4人の候補者の国防政策について見解を聞きたいね。ついでに、米バイデン大統領がオーストラリアに原子力潜水艦建造の技術供与を行うとの発言、これも無視できないね。日本は非核三原則があるため原子力は平和利用しか出来ないが、将来的に原潜1隻位簡単に建造できる技術はあるとみている。

    • おーら より:

      コメントありがとうございます。
      国防は避けていてはいけないテーマですね。
      ただこのままだと通常兵器の国防コストがどんどん嵩んでしまいます。
      諦めて中国のいうがままでいいじゃないという方もいるかもしれませんがそれこそ日本がウイグル自治区状態になる可能性だってあるのでいつまで経っても使うことはないはずの防衛費が拡大し続けることに。
      コスパがいいのは間違いなく北朝鮮方式ですね。
      あの国の通常兵器はガラクタでもミサイル数本抱えているだけで近隣国は手を出せない。
      日本だって最後はアメリカの核の傘の下なので中国が表立って手を出さないだけ。
      マスゴミが邪魔をするのはわかってますが日本の経済が凹んで行く前に国民で論じて方針を考えないといけない時期かと思います。