厚生年金と国民年金について、過去には悪徳商法のようなイメージを持っていたが、親の癌体験を通じて実際に調べてみると意外と良い仕組みだと気づいた。
支払い状況を最新のねんきん定期便で確認すると、これまでに1,583万円を積立済み。65歳以降は生涯にわたり年額178万円が受け取れるようになっている。支払い期間が長ければ給付金も増加する仕組みだ。
当時の4%利回りで計算すると、1,583万円は約2,800万円に成長しているはず。この資金を年178万円で分配すると、約15.7年にわたって給付できる計算になる。国は平均寿命に近い80.7歳での死亡を想定しているようだ。
しかし現在の低金利環境では運用益がほとんどないため、元本割れが生じる可能性が高い。例えば金利ゼロの場合は1,583万円で約8.9年分の給付にしかならない。実際は積立開始時の高金利により少しだけ余裕があるものの、平均寿命を上回ると赤字が拡大する懸念がある。
個人的には73.9歳まで生きる予想だが、支払い継続期間が短く「損」になる可能性が高い。しかし長寿者向けに設計された制度なので、生涯にわたり給付が続けば「お得」と判断できる部分はある。ただし持続性に不安があるため、制度の安定維持を願うところだ(笑)。