中国バブル崩壊は日本とは別の道

中国不動産バブル崩壊と言われて月日が流れているが一向に日本のように大きく破裂する気配がない。

これまでの中国不動産の状況としては各地の大都市に大規模マンションを作りそれを中国民がガンガン買い漁り不動産業に海外のファンドが入り込み膨れ上がってきた。

需要が供給を追い越すので建設が追いつかずマンション購入しても入居できるのが数年先になる。

建設が追いつかないのもあってデベロッパーやファンドが何年も先に建設する住宅の先食いを始める。

何と中国の不動産取引の文化は全額先払いが常識らしい😱

まだ着工すらしていないのにそれを銀行でローンを組んで一括払いをして手元に何もないままローンを支払い始める。

日本では考えられない。

デベロッパーは購入予定者から受け取った現金を使って建設する。

日本だと客からキャンセル料金代わりの手付けを受け取り残りは業者の自己資金か銀行の借金で建設する。

低リスクなので資本も軽く済み共産党幹部さえ抱き込めば中国の方が参入しやすい。

日本の中小デベロッパーは羨ましいのではないだろうか?

需要さえあればいくらでも供給が進むわけだ。

買い手が何年待ちの状態でうまく回っているうちは不動産市場も伸びていたがゼロコロナなどの経済失策の景気悪化と不動産業参入過多により新規契約が減っていく。

デベロッパーも新規契約が取れないと共産党員への賄賂など余計なカネが嵩むのか現状の建築が止まっていく。

そうなると先払いのローンを支払わなくなる人々が増えていく。

そりゃあいつまで経ってもマンションは完成しないのにローンだけ支払うのはアホらしい。

経済が冷え込むので勤める会社の給与も減り失業率も増えていく。

ローン未払いが増えれば今度は銀行の資金繰りが怪しくなる。

実際に銀行の資金が足りず口座凍結や出金停止なんてことが起き始めている。

日本はこんな事態になれば取り付け騒ぎで銀行が倒れるが中国の銀行のトンデモなのは1ヶ月出金を止めても国民が暴動すら起こさない。

元々信用のない国と分かっていて諦めもあるのか知らんがすごい国民性だ。

その間に資金調達できれば何とか銀行も耐えきってしまう。

日本の長銀のような銀行破綻がわんさか出てくると楽しみ、もとい予想していたのに。

信用第一のまともな資本主義社会ではあり得ないこんな無茶苦茶がまかり通るのがしぶとく中国経済が保ってしまう一因だろう。

資金調達方法も国家ぐるみの犯罪のような富裕層を騙して集金するみたいなやり方もまかり通る共産主義なので何でもありだ。

それでも不景気なニュースばかり流れ続ければ国民の購買意識が下がり住宅需要が減り供給が上回り価格下落が起き始める。

出典 CEICDATA

直近の半期は載っていないがCEICDATAによると毎月-9%から-6%のペースで下げ続けているので2020年度の落ち込みとは規模が異なる。

下落すれば自宅を持っていない中国民はシメシメもっと待てば安くなると買い控えが起きてうまく回っていた不動産需要と供給の関係がおかしくなり不動産バブル崩壊となるはずだ。

しかしここにも落とし穴があり日本では考えられない不動産の個人投資として中国独特の金策方法が影響していそうだ。

例えば上海に稼ぎに出ている人が住宅を買うとなれば地方に居る親類縁者や友人がその人に期待を込めて融資をする。

ご祝儀とかそういうものでは無くあくまで親類縁者友人を介した不動産投資だ。

なぜならみんな貯蓄を渡すのではなく事業融資などを使って借りたカネを渡すらしい。

本人の返済できる自己資本比率を無視して周りから借りて借りて借りまくって家を買う。

中国らしい人海戦術で鼠講みたいな借金の仕方だ。

だから高い不動産が飛ぶように売れる。

借りてまで融資する親類縁者友人も中国不動産は未来永劫上昇し続けると思い込んでいるので問題なかった。

まさに日本のバブル期と一緒のイケイケだ。

中には90室のマンションに106の駐車場スペースを保有する大金持ちになったおばさんもニュースになる。

阿姨坐拥上海90套房106个车位,身价超3亿,原来是这里人

引用 163.com

これらも最初は親類縁者から金をかき集めて不動産の値上がり期待の投資をしてうまく回ったのだろう。

日本でもバブル期には投機で分譲やマンションを買っていた人もいた。

実際にバブル弾けて焦げついたり大損した大人達の噂を聞いた。

ただ不動産価格が下がり出したら本人の判断で傷が浅いうちに涙を飲んで損切って投げ売りして被害を最小限に抑えたものだ。

判断が遅い人ほど損失も酷い。

芸能人はかつみ・さゆりさんが有名で自虐ネタに使っていた。

そういえば何年か前に働いて完済したとニュースになっていたな。

その結果として日本は不良債権問題解決とその後の残念な当時の日銀総裁の金利上げすぎ失策で長い低迷期で失われた30年になってしまった。

今でも大して物価上昇してもいないのに金利を上げると国の経済が命取りになる事を夢夢忘れてはいけない。

その不良債権の総量が分からなければどれだけ国費を注ぎ込めばいいか分からないので解決しないと全数調査の陣頭指揮を執ったのがかの竹中平蔵氏だ。

彼も他の案件、例えば非正規雇用のアイデアをほざいただけで実際に拡大したのは自分じゃないと正確に言えばいいのに悪行も含めて自分の成果とノリモリ※するからみんなから嫌われる。

※乗って盛ること。実際には不良債権処理以外大した仕事をしていないのを周りが騒ぐのでそれに乗っかり否定もせずになんでも自分が関わって日本経済の黒幕ダーと匂わせること。我々は政治の中枢に食い込んでいるんだと実態より大きく見せようとして叩き捲られている旧統一教会と同じようなものかな。

不良債権処理だけをアピールしていれば英雄だったものを悪行だろうが目立ちたいだけのようなあの性格は好かん。

こういう人に政治を任せてはいかん。

閑話休題、

さすがに日本の不動産バブルではこういった類いの投資の仕組みは聞いたことがない。

日本では一口馬主で共同保有するみたいな感覚だろうか?

一口馬主になるような競走馬はほぼ勝てないので宝くじのような夢だが中国不動産は上がり続けて借金してまで投資していたわけなので現実として捉えているはず。

奇怪な仕組みが徐々に公になっていくと中国不動産ファンドどころか中国への投資がヤバいと引き始める。

普通は日本のようなバブル崩壊と相なるはずだが親類縁者や友人からもカネを集めて買っているケースが多いので簡単に損切りできない個人投資家が多いと推測できる。

もし不動産を売るなら貸した金全額即返せと騒ぎ出す人がひとりでもいれば売るに売れない。

だいたいそれ以前に不動産が手元に無ければ売るにも売れないか。

日本のバブル崩壊のように一気に冷え込むのではない異なる一途を辿りそう。

もちろん不動産価格が再浮上すれば回復するだろうけど下落はかなり重そうだし一度冷え込んだ不動産への執着は簡単には戻らない。

政府が数量規制などかけて不動産価格下落の食い止めを計っているが焼石に水の様相だ。

株式でも下手にガチホやアホルダーの占める割合が多いと株価低迷期は長引く。

みんなが一気に放り投げてセリクラがあった方が回復しやすい。

塩漬けガチホ投資家なのでこのあたりはよくわかる。

ステークホルダーが複雑に絡んだ不良債権に見えるので日本ほど容易に処理も進まないだろう。

中国共産党の力で強引にどこかに責任を押し付けてしまう手もあるかもしれないがそれを購入者に押しつければ国民の暴発が起きる。

といって企業に押し付ければ背後に大量のファンドが流れ込んでいるので経済が大混乱する。

おそらく3期目確実と言われている国家主席は大鉈を振るうこともできずに不良債権がこのまま溜まり続け中国は日本より長い長い低迷期に入るのではないかと期待している、いやもとい予想している。

まったく中国四千年の歴史は計り知れず日本のマスゴミの情報だけではさっぱり理解できない不動産バブル崩壊だ。

今回は妙佛DEEPMAXチャンネルをソースにして予想を立てた。

チャンネル名は怪しい感じがするが中国に住んでいたこともあり中国経済情報通だ。

中国のイメージアップみたいなどうでもいい話ばかり垂れ流す日本マスコミが取り上げないような本当に知るべき情報を扱っており参考になる。

なおチャンネルの精度は内容やコメントなどから各自自己判断でお願いしたい。

書き終えた後に大和総研の主任研究員の齋藤氏が、

中国:不動産に依存した経済発展の終焉

で専門的見地で解説を発表された。

親類縁者友人融資の件はこの方もおそらく知らないようだが一方で民営デベロッパーを国有化する方向で進めているとは知らなかった。

共産主義国は不良債権を片付けずに丸呑みしてしまう裏技があったか。

さすが専門家だ。

このレポートは客観性を持たせるため不動産に対する国民感情は考慮していない。

それを踏まえれば日本同様バブルが弾けた後の負の感情がしばらく続くので先行きは暗い。

齋藤さんも中国経済は今後長期的に厳しいという結論は同じようだ。


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