円安より円高に振れた時が正念場

ニュースは日夜円安だ円安だと騒いでいる。

もちろん輸入品は円安の影響をモロに受ける。

但し今の円安は日本売りではなくFRBが利上げをしてドルが買われて円が売られているだけ。

ドル円は通貨取引量がとかく大きい。

1位ユーロ/米ドル24%
2位米ドル/日本円14%
3位英ポンド/米ドル9.6%
4位豪ドル/米ドル5.4%
5位米ドル/カナダドル4.4%
6位米ドル/人民元4.1%
7位米ドル/スイスフラン3.5%
8位米ドル/香港ドル3.3%
9位ユーロ/英ポンド2.0%

1位のドルユーロはEUのうち19カ国が束になってかかっている通貨なので強いに決まっている。

2位のドル円は一国対一国での通貨ペアとしてぶっちぎりの取引流通量だ。

主要通貨の組み合わせなんてかなりの数があるはずだがドル円だけで14%もある。

そりゃあ色々なヘッジや投機筋も噛んでくるだろう。

でも円の場合は高い安いかなんてことより流通量低下が円の影響力低下とみなすべきだ。

実際に10年前のドル円ペアの占める割合は全体流通量の2割近くあったのでこちらの低下の方が気掛かりだ。

そして今回の円安だが過去の円ドルの推移を確認すると2006年と似ている。

当時日本はITバブルが弾けて経済が凹んでいた後にアメリカの不動産バブルがが起こった。

アメリカはインフレ懸念からFRBが利上げを始める。

当然円安ドル高になる。

この時はまだFRBの利上げというブレーキの踏み方が緩かったので円安も限定的だった。

細かい解説はググって勉強して頂きたいが経済にとって利上げがブレーキで利下げと量的緩和がアクセルだ。

為替は利息が高い方の通貨が上昇する=インフレが起きてブレーキをかけた国の通貨が上昇する。

相手がアメリカであれば通貨取引量が少なかったり不安定な途上国は通貨危機に陥りやすい。

今回のコロナバブルへの米国のブレーキは強烈なので円安もかなり急激に進行している。

2006年当時もアメリカの好景気→原油高→インフレ→利上げ→不動産バブル崩壊(リーマンショック)→利下げという展開になった。

当時はFRBが利上げという手綱を緩めた瞬間に円が高騰を始めた。

今回は投機筋が入りすぎているのだろうか流通比率に対して円が売られすぎている気がする。

現状はアメリカの失業率は問題ないのでインフレが落ち着きGDPが上昇し始めてFRBが利上げを鈍化させると市場予想された時点で急速な円高がやってくる可能性がある。

今のところアフターコロナの本来の日本の不景気が円安で覆い隠されてしまっている。

GDP成長率予想も思いの外悪くない。

CPIもいい数字を示している。

株価も円安のおかげでなんとか日経平均28000円前後を維持している。

円安は輸出企業の投資収益が上がり好材料となっているので輸入材料費とのバランスを考えれば120-130円台でウロウロするのが日本経済にとって好ましい。

しかし過去のチャートの歴史からも急激な円安はその後に急激な円高を招いている。

ロシア危機、ITバブル崩壊、米国不動産崩壊、チャイナショックどれもそうだ。

もしアメリカのソフトランディングが失敗して景気が急激に落ち込み円高に大きく振れた時こそが日本企業と日本経済の次の正念場ではないかと考えている。

それよりやばいのは直近の韓国だろう。

彼の国は日本と違い債権をドル建てで大量発行しているためアメリカが利上げをしたら追従が基本戦略だ。

ただでさえ経済の弱い中国への半導体偏向を含めた貿易赤字に不動産バブルが崩壊して若者失業率が20%まで上昇して家計債務が記録的に膨らんで四重苦なので利上げどころか利下げしないと企業も個人も破綻だ。

それなのにデフォルト恐怖で利上げ=経済ブレーキをかけざるを得ない事情になっている。

2.25%へ利上げしてもドル高ウォン安が止まることはない。

そこでウォン買いでウォン安を引き止めるために外貨準備金を使い続け外貨が無くなりそれでもウォンが下がり続ければウォンでは国の借金返済ができずデフォルトになる。

(借金が主要通貨の円建ての日本では起こらない構造)

利上げを続けても経済低迷地獄、利上げをやめてもデフォルト地獄で前門の虎、後門の狼だ。

大統領は経済素人で今の日韓は経済面で助けるような関係でない。

それでもさすがに動画などで騒いでいるようにドルウォンが直近の1500や1600程度でこけることはない(と思う)

訂正:1600はさすがに2度目の通貨危機並みなのでやばそう

韓国民が自ら首を絞めてウォン売りドル買いを本気で始めると一気に沈む。

何せ前回の通貨危機より一般人が簡単に自国通貨を売ってドルを買いやすいネット環境になっている。

まだぴくりとも動かないクレジットデフォルトスワップ

KOREA CDSが急上昇に転じたらいよいよだ。

チャートは数ヶ月前の情報だがFreedownloadを押せば直近10日の数字が読み取れる。

最新の2022/9/7時点のCDSはピクリとも動いていない。

日本のマスゴミも円安がヤバいぞヤバいぞとアホヅラで扇動せず隣国と比較をしながら

「日本にはデフォルトはないので落ち着きましょう」

「円安になろうがアメリカの物価が落ち着くのを待てば海路の日和あり」

とたまには池上彰さんがまともな経済解説でもしてくれるといいぞw


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