突然発症したあがり症を克服した方法

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仕事柄入社当時から色々なシチュエーションでプレゼンテーションをやっていた。

相手はお客様、上司、同僚や他の部署などいろいろ。

数人から多い時は100人程度まで。

だから人前で話をする事には慣れていたしどちらかといえば図々しいといわれていた。

ちょうど10年前のある日突然それはやってきた。

出張で他の組織に講師で招かれてささっと終わらせてゆっくり休むつもりだった。

その日は体調が悪く自律神経が不安定で身体がだるかった。

予定の時刻に会議室へ入り壇上に登った。

そして周りを見た。

受講者は80人余りだろうか。

これくらいの人数は年に何回かあった。

ポジションが高い人が多くいると若干緊張する事もあるが大体平常心で話していた。

しかし全員知らない顔と体調不良のせいで立てた段取りが一気に吹っ飛ぶ。

すると喉が急激に乾き足がガクガク震えだした。

これまでありえない状況なのでパニックになる。

そのうち頭が真っ白になりかける。

プレゼンテーションというよりなんとかパッケージの内容を読み上げて、予定していた時間より早く終了してそそくさと帰った。

翌日相手事務局からお礼のメールを貰ったがそれすら恥ずかしくて直ぐに削除した。

目立ちたがり屋で人前で話すのに慣れていたしそれまで仕事でもあがった経験はなかった。

考えてみれば小学生の頃クラスの中で先頭になって騒いでいたものの低学年の頃教室の前で発表するのは避けていた気がする。

物心がついていなかったので薄っすらとしか記憶に残っていない。

幼少の頃はあがり症のきらいはあったようだが、学生時代は何かと人前で話す機会が多く慣れていた。

それがふとした拍子にガラガラ崩れ突然あがり症が戻ってきた。

少人数ならなんともないが大人数のプレゼンテーションは散々になった。

数十人集まった席でプレゼンテーションをすると心臓がバクバクして足に震えが出てしまう。

するとあたまが真っ白ですべて飛んでしまう。

これを繰り返すようになった。

ひどくなってくると飲み会の挨拶ですら喋るのが嫌になっていた。

そんな事を繰り返していたので上司に仕事を変えてくれないかと依頼をする所まで来ていた。

しかし代わりはいないと受け付けてはくれなかった。

ネットで調べると呼吸法やらリハーサルをやってみるとか成功をイメージしてみるなどの克服法が書かれていたがどれも役に立つものはなかった。

その中で見つけたのが座ってプレゼンテーションを行う場合には人数関係なく不思議とあがることはなかった。

ただ座ってプレゼンテーションをする都合のいいシチュエーションなど滅多になかった。

そして必死に対策を考え辿り着いたのがネットで見つけたインデラルというβブロッカーの薬。

降圧剤としても使われるようだが交感神経の高ぶりを抑える働きもあるようだ。

当時ネットを見てもあがり症の薬の代名詞。

早速個人輸入で購入してみた。

今の色は知らないが当時は毒々しい赤い薬だった。

期待を込めてプレゼンテーション30分前に服用してみた。

結果は全く変わらなかった。

効かない。

心が折れそうになりつつそれでも諦めずに心療内科やメンタルクリニックでもあがり症の治療をしてくれると知り祈る気持ちで自宅から一番近い心療内科に行ってみた。

うつ病から一番遠いポジションにいる性格なので心療内科に行くのは初めてで少し緊張していた。

そこで女医の先生に突然極度のあがり症になってしまったことを伝えて治療をお願いした。

さすがにインデラルを個人輸入して服用してみたとはいえなかった。

木を描く心理テストなどを受けた。

うつ病の可能性があると判断されたのか患者全員にやっているのかを聞く余裕すらなかった。

自分でどんな木を書いたかは記憶にないがすぐに薬を出してくれることになった。

鬱ではないと判断されたのだろう。

処方された薬はアルマールとワイパックス。

アルマールはインデラルと同じβブロッカーでワイパックスは軽めの抗精神安定剤だった。

当時インターネットで調べてもほとんど情報はなくてあがり症の薬といえばインデラルだった。

その後2013年にためしてガッテンであがり症の薬としてアルマールの名前が出て来るまでマイナーな薬だったと思われる。

恐る恐る薬を使ってみたところ素晴らしいくらいよく効いた。

50人だろうが100人だろうが関係ない。

どんな状況でも心拍が上がらないので落ち着いて説明ができる。

おそらくインデラルも同じβブロッカーだったので効いたはずだが偽物だったのかもしれない。

当時輸入業者の中には偽物を扱っていたところが結構あったようだ。

アルマールで心臓の動きが一切早くならないのだ。

そのためどんな状況でも心臓がバクバクする事もなく足が震える事もなかった。

ただ脳に血流が回らないのか若干気の遠くなる感覚もあり、これまでのようにその場で話を組み立てていくのは難しくある程度事前に話す内容を考えておく必要があった。

それでも恥をかかなくて済むと時間を割いて準備するようにした。

常に心臓が一定なのは怖くて例えば階段を登れば本来は心臓が速度を上げて血液を早く体に巡らせようとするのだがそれをしないために歩くだけの軽い運動で目が回る。

だから移動して直ぐプレゼンテーションは危ないので出来るだけ早く移動して服用してプレゼンテーションに臨んでいた。

先生の指示の下ワイパックスは更にボーっとさせるので早々に服用をやめてアルマールだけにした。

それから半年程度どうしても必要なここぞという時にだけ使用して徐々に薬を減らして最終的には元の状態まで戻っていった。

成功体験から徐々に自信を取り戻した事が大きかった。

これが10年ほど前の話。

記憶と当時のメモを頼りにここまで書いたが、その心療内科を調べてみたらすでにたたんでしまったのかもう存在していない。

本当にあの時は助かりました女医の先生様。

ここ何年かは講師をやることもなくなったのでまた何かの拍子に再発するかもしれないがその時はその時。

あがり症の投薬治療を誰彼構わず勧めているわけではない。

人間追いつめられると何でもしてしまうが個人輸入で薬を買うなんて危険なことは絶対してはいけない。

自分の場合は無毒な偽物だったようなのでまだ良かったが、ぜんぜん違う薬でも送りつけられたら命に関わる。

実際に他の薬の個人輸入で事故があったと聞いている。

しかし呼吸法やリハーサルを繰り返すなどの対策では効果がない極度のあがり症で仕事に影響する人はいる。

仕事がクビになるとか切羽詰まってる場合は恥ずかしいなんて考えずに心療内科やメンタルクリニックのドアを叩いて処方してもらおう。

10年前の話なので今ならもっといい薬があるかもしれない。
そしてβブロッカーはここぞという時だけに使うのがポイント。

薬を持っているだけでもお守り代わりの安定剤になる。

医師に薬の用法をよく聞いてそれを守って使っていれば安心。

徐々に自信をつけて慣れていけば克服できるかもしれない。

ただ根っからのあがり症で仕事そのものがあっていないなら薬に頼っていてもきりがないので仕事を変える事を考えた方がいい。

退職に関係はないが突発性のあがり症になった頃のことを思い出した。

同じ悩みで困っている人の参考にでもなれば幸い。

この突発性の不調は今も治療している持病の前触れだったのではないかと後で気がついた。

それはまた別のはなし。

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コメント

  1. 鳥鳥 より:

    私も突然発症しました。
    かなり境遇が似ていてどこか安心しました。
    ありがとうございます。